サマイパタ遺跡とアンボロ国立公園(記W)

 元の職場でプロジェクトを組んで一緒に働いていたSさんが、会社の夏休みを利用してはるばるボリビアまで訪ねて来てくれた。我が家には、結構たくさんのお客さんが来るが、日本からのお客さんは子ども達の来ボに続いて2組目である。
 滞在期間が短かかったので、ウユニ塩湖やチチカカ湖までは足を伸ばせないため、サンタクルス周辺でボリビアを満喫してもらえるよう計画を立てた。
 サンタクルスの市内観光を手始めに、動物園、砂丘 Lomas De Arena 、オキナワ移住地を案内し、最後にサマイパタ遺跡見学ととアンボロ国立公園のトレッキングを組み込んだ。
 専用車を手配して、8月1日8時30分にサンタクルスを出発。途中の景色を楽しみながら、11時半にサマイパタに到着した。
<サマイパタへの途中にある渓谷からの岩山展望>

 昼食後、現地ガイドを同乗させ世界遺産に登録されているプレ・インカ遺跡EL FUERUTEに向かう。サマイパタ市内から、45分程で遺跡の入口に到着。遺跡見学は、徒歩でおよそ2時間ほどかかる。
<遺跡への途中、橋の無い川を渡る>
 ここに限らず、アンボロ国立公園への途中にも同様に川を渡るところが何箇所かあり。

<プレ・インカ遺跡EL FUERUTE>
 西暦500年頃の遺跡であり、この岩山でシャーマンによる宗教行事が行われたらしい。頂上から左下に伸びる2本の溝にアナコンダ(大蛇)を置き、その血を流したとの事。昔の宗教では、人間に代わって動物がいけにえとされたことは、どの宗教も同じなのかもしれない。

 周辺には、当時の住居跡も沢山残っている。
<住居跡>
 この塀の上に柱が立てられ、屋根が付けられていたとのこと。部屋はワンルーム形式で、出入り口は一箇所しかなく、近くには深さ20m程の井戸もある。

 遺跡見学後は、オランダ人が経営するハーブ園でティータイムをとりハーブ茶とケーキを頂いた。Hさんはそのケーキのうまさに感激し、翌日もそのハーブ園へ行くことになった。

 翌2日目は、アンボロ国立公園に向け、8時30分にホテルを出発。車で1時間ほど山道を登り、峰の頂上に到着。ここから昼食のサンドイッチと水と持って5時間のトレッキング開始。歩き始めてすぐに林の中から、先日動物園で聞いたけたたましい鳥の声。緑色したきれいなオウムにお目にかかれた。望遠レンズが無いのが残念。
<峰の頂上から、アンデス方向を望む>

 アップダウンの少ない道をガイドの説明を聞きながら比較的ゆっくり歩く。山の南面にはシダの密林が続く。鳥の鳴き声や蝶や花を見ながらのトレッキングは、素晴らしい。
<葉の長さが2mはあるシダの密林>

<蝶>
 公園内では、数種類の蝶に出会えた。写真に取れたのはこの擬態模様の1種のみ。

<蘭>
 蘭の原種もあちこちに咲いている。乾季でも生き延びられるよう根本に水を溜めている。ガイドのヘルベルトさんが実際に飲んで見せてくれた。Sさんも挑戦。

<珍しい形の昆虫>
 花だけでなく、いろいろな昆虫にも出会る。

 シダの密林を抜けると、アンボロ公園の展望が開けている所に出る。この山並みの向こうはサンタクルス
<草原が広がるところでの記念撮影>

 久しぶりの山歩きは、すこしきつかったが楽しいトレッキングだった。サンタへの帰り道は日が暮れて、満天の星空で天の川をはっきり見ることができた。子ども時代に日本の田舎で見た夜空以来である。
 今回の旅は、ボリビアの広さと大自然を満喫するたびだった。

(注)このブログを書き始めて間もなく、添付写真の容量が大きいため、リサイズして添付を始ましたが、少しモアレが入り見にくくなっておりました。今回より同じ解像度(800X600)ですが、JICA青年のアドバイスで、少し画像を良くしましたので添付写真もお楽しみ下さい。