群馬の遺跡「多胡碑」

群馬県には、「上毛カルタ」という群馬県の特徴を詠み込んだカルタがある。我々が小学校の頃、小学校生徒の群馬県一を決める大会があった。今も続いているかは確かではないが。
 ちなみに、「あ」は、「浅間のいたずら鬼の押し出し」と浅間山の大噴火の跡を詠っている。
 先日、吉井町にある「多胡碑」を見学してきた。この多胡碑も「昔を語る多胡の古碑」と「上毛カルタ」に詠われている。20年以上前に行った時は、畑の中の木造の施設に中に碑があるだけだったような気がしたが、今は博物館も併設され、きれいな公園になっていた。
上毛カルタ

この「多胡碑」は、宮城県多賀城碑、栃木県の那須国造碑とあわせて「日本三古碑」として知られている。また、近くにある山ノ上碑、金井沢碑とともに「上野三碑」とも呼ばれている。
 石碑は、近くでとれる牛伏砂岩を使った幅60cm、高さ126cmほどの四角い柱状で、その上に笠石が乗っている。昭和29(1954)年、国の特別史跡に指定され、現在はコンクリート製の保存施設の中にあり、窓から見学するようになっている。
碑文には、711年(和銅4年)の多胡郡(たごぐん) の建郡について記されており、この石碑も同時期の造立と見られるため、成立年代がほぼ特定できる貴重な文字資料でもある。
<窓から撮った多胡碑>
 説によると、この碑文が書かれている面は、背面だと言われている。

<碑文の拓本>

<公園に咲いていた彼岸花