パラオ訪問記 2日目(記W)

 ゆっくり、起床。荷物の整理後、パラオ人の教師と結婚されている日本人のT子さん宅を訪問。コロール空港の近くに、ご主人と3歳の娘さんと3人で暮らしている。ご主人は、近くの小学校の教員をしている。T子さんは、パラオの高等学校で日本語の先生をしていた時に、ご主人と知り合い一緒になられたとの事。
 この地域では、地元の出身者であれば、年50ドルで30mx30mの土地を政府から借用出来、30年住むと自分の土地になるとの事。但しパラオ人でも他の土地の出身者では、土地は借りられないそうである。
 ご主人は、近々この部落の酋長に選ばれるらしい。T子さんはVIP夫人になられる。但し、特典は何も無いとのこと。
 昼食は、ご主人がとってきた魚の蒸し焼きと鶏の蒸し焼きという豪華料理だった。魚は、ユニコーンという角のある魚で、味はアジに似たさっぱりした美味しい魚だった。
<蒸し焼きされたユニコーン

 庭では、色々な野菜を作っている。バナナ、パパイヤ、タロイモ、サツマイモなどである。日本から、色々な野菜の種を持って来て栽培に挑戦しているが、まともに収穫できるものは少ないとの事。特に収穫時期に虫や鳥に食べられてしまうらしい。庭には色々な、花も咲いていた。
<バナナの木>

 T子さんは、今は教員はやめて、シューマイの製造販売と、ご主人が自分のボートで捕ってくる魚の販売をしているとのこと。以前はお弁当の販売もしていたが、採算が良くないので止められたらしい。Hさんはそのシューマイと魚の恩恵にあずかっている。
 今日は、あいにくの雨だったが、全員(5人)で近くの観光地に出かけることにした。
 T子さん宅をでたところに米軍キャンプがあり、その庭には旧日本軍の高射砲が設置されていた。そこから5分くらいの所に、旧日本海軍省があった。戦車や高射砲が錆びだらけで設置されていた。ここの看板に写真撮影は$500払えと書いてあったので、あわててカメラをしまい込んだ。ここに限らず、パラオの観光地の入場料は1人$5である。パラオに住んでいるHさんは、$2のところもあったが。
旧日本海軍省>

 そこから、5分くらい行った所に、アバイ(BAI)という昔の集会所があった(これも観光名所)。ここにあるのは、1984年頃建てられた、パラオ最古のアバイとのこと。昔地域の男たちが集まって集会をし、女性は外で食事の支度をしたりするが、アバイの中には入れない。アバイの周辺には、石畳の道がある。この様は石畳の道は、ボリビアにもあった事を思い出した。
パラオの集会所 アバイ>

 この次は、海岸縁に作られた、日本軍の要塞跡である。石を積み重ねた簡素な要塞だった。石といってもすべてさんご礁で出来ている。
<海辺の要塞跡>

 夜は、この3月までが任期のJICA隊員5名の送別会に出席。家族を含めた30人ほどが参加したパラオ料理のパーティーだった。料理は、肉料理と魚料理が主体で、マグロに似た生の魚のカルパッチョが美味しかった。ここパラオには、20人ほどのJICA隊員がいる。人口が少ない国(約2万人)なので、隊員の割合は世界一である。数学、理科の教育関係や水産、測量などの仕事をしているとのことである。
<現地の踊りで送別>