JICA同窓会・徳川美術館・有松

 今日は、昨日までと違いあいにくの雨模様である。どしゃぶりの雨の中、名古屋駅前発2番のバスで徳川美術館へ。
 徳川美術館は、徳川家康の遺品を中心に初代義直(家康九男)以下代々の遺愛品、いわゆる「大名道具」1万件余りを収めた美術館です。お雛様と国宝「源氏物語絵巻」を見るのを楽しみして行きました。国宝9件、重要文化財59件など、茶道具や能衣装を始め鎧や兜、刀など種類の豊富さ、質の高さ、保存状態の良さは天下一品です。
<入口に飾られていた雛人形

 「尾張徳川家のひな祭り」という特別展では、幕末に京都から輿入れした皇女「和宮」が持ってきた雛人形秩父の宮妃殿下のものも飾られていた。お雛様だけでなく小物までも輪島塗の道具だったり、とにかく日本一と言える品の数々でした。
 一番印象に残ったのは、豊臣秀頼徳川家康と面会した時に、秀頼から尾張初代義直に送られた刀でした。その刀はピカピカで今でも切れそう!美術品としても一級なんです。残念ですが、写真撮影禁止のため写真はありません。
 次の写真の刀は、展示されていませんでしたが参考に記載します。
日本刀の代名詞として使用される程、著名な鎌倉鍛冶・正宗作の短刀。銘が入った作は極めて少ないため、正宗研究に欠かせない代表的作品である。不動明王の彫物がある事から、不動正宗とも称され、豊臣秀次前田利家徳川家康徳川秀忠らの手を経て尾張徳川家へ伝来した。彫物は本阿弥光二(光悦の父)の好みにより、野間玄琢の祖父が彫ったと伝えられている。

 徳川園は、尾張藩第二代藩主光友が造営したもので第二次世界大戦で焼失したのを平成16年に開園したものです。
<徳川園の黒門>

<園内の龍仙湖>

 バスで名古屋駅に戻り、名鉄で「有松」へ。幸い有松到着頃から雨も上がった。
 古い町並みを見ながら「東海道」に沿って散策。
 絞りの町有松は、江戸時代の初めに誕生したそうです。旅人が故郷への土産にと、きそって絞り手拭や浴衣などを買い求め、これが街道一の名産物となりました。
その繁盛ぶりは、北斎や広重の浮世絵にも描かれました。
 残念ながら、今では江戸のにぎわいはありません。静かな町のたたずまいで風情がありましたが、人が歩いていないのです。何軒か絞りの店に立ち寄りましたが、店員さんは皆シニア世代。若い人は都会に出て行ってしまったのでしょうか?
歌川広重 東海道五拾三次 鳴海 名物有松絞>
道行く旅人たちにご注目。ファッションに興味があるのはやはり女性です。過去の大火から海鼠壁に虫籠格子、天水桶を置いた町並みが、独特の景観を作りました。店の暖簾にはさりげなく、広重の「ヒロ」保永堂の「竹内」の字が染め抜かれています。有松絞りの店内では接客中。東海道で人気の手土産として繁盛した様子が伝わってきます。

 有松・鳴海絞会館で匠の技のビデオや手蜘蛛絞り実演を見学しました。
<手蜘蛛絞り実演の本間とめ子さん(91歳)と>

<絞会館 展示品>

<古い町並み 井桁屋>

<古い町並み 仲濱屋>

<帰りの東海道新幹線からの富士山>