ボリビア国調査結果(記W)
今回の派遣が決まるまで、ボリビアという国が、どんな国でどこにあるかも知りませんでした。
みなさんも同様と推察し、ボリビアがどんな国か簡単に紹介したいと思います。
<ボリビア国ののあらまし>
(1)自然、社会、歴史、経済等の概略
正式国名 ボリビア共和国
首都 ラパス(法律上はスクレ)
面積 109万8581平方キロメートル(日本の3倍)
総人口 871万人(2002年推定)
1人当たりGNP 960ドル(UNDP2004年統計による)
日系人 約13,600人(推定)
自然 : 南米大陸中央に位置する内陸国で、ブラジル・パラグアイ・アルゼン
チン・チリ・ペルーと国境を接する。北西から南東に走るアンデス
山脈が標高3000m以上の高原地帯、1800から2800mの
渓谷地帯、それ以下の平原地帯と3つの特徴ある景観を作り出して
いる。
社会 : 人種構成は、ラテンアメリカの他の国に比べて、原住民系の人々が
多く混血及び白人系は少ない。
歴史 : 1532年にペルーに侵入したスペインの征服者達は、6年後アン
デス高原をも征服し、ペルー副王領に編入した。
19世紀になると独立の気運が高まり、1809年現在のスクーレで
独立運動が起こった。
その後、ボリーバルによって近隣諸国が解放され、ボリビアも
1825年スクーレ将軍の率いるボリーバル軍によって独立を果た
した。
独立後のボリビアでは1970年代に到るまで、軍人や少数の大地
主によってクーデターが頻発した。
そして、軍事政権に対する国際批判が高まる中、1978年から3
年続きで総選挙が行われ、1980年には左派のシレス・スアノが大統
領に選出されるとみられたが、軍部がクーデターを決行、再び政権
を掌握した。
しかし、その後経済 危機を招き、1982年軍事政権は退陣し、
民政移管が行われ、1985年パステンソロ大統領による自由化政策で、
超インフレは一気に沈静化した。
現在の大統領は、2005年12月の総選挙で勝利したアイマラ族出身の
エボ・モラレス氏である。
経済 : 独立以降のボリビア経済を支えてきたのは、錫を中心とする鉱業で
錫の他に銀・金・鉛・亜鉛・銅・タングステン・アンチモン等の
鉱産物に恵まれ、近年では石油・天然ガスの開発も行われている。
但し、就業人口の比率からみると、鉱業に携わっている人々は全
人口の数%に過ぎず、約半分の人々は農牧業に従事している。
(2) 社会習慣、風土病等、活動上注意を要することがら
・治安に関しては、一般人を対象とした凶悪犯罪の発生は少ない。
しかし、スリ、空き巣、かっぱらいなどの事件は増えつつあり、日系企業や
邦人が被害者となる事件も発生している。
・保健衛生面では、水道設備はあるものの、石灰分を多く含む硬水であり、外
観上きれいに見えても砂塵や微小な泥などが混入していることがしばしばで
あるので、煮沸後に飲用する必要がある。
又、生ものはできるだけ避け、野菜なども寄生虫が多いため、熱を加えて
調理することが望ましい。
・風土病としては、シャーガス病、マラリア原虫による三日熱マラリア、四日
熱マラリアまた皮膚リューシュマニア症がみられる。
肝炎の発生もA型を中心に一年中みられる。