誰が、なぜ、何のために?(H記)

 6月8日(木)に大学時代の友人たちが「壮行会をするから」というので久しぶりに上京しました。友人たちに会うまでに、国立科学博物館で催されているナスカ展を見学しました。朝9時開館と同時に入館して11時半まで丁寧に見ました。まだの人には是非お勧めの展覧会です。6月18日(日)までですから、急いでください!!
 「ナスカでも体験できないナスカ」の文字に心を躍らせながら10メートルx3メートルの巨大スクリーンへ足を運びました。宣伝文句は嘘ではありませんでした。まるで自分がセスナに乗ってフマナ平原上を飛んでいるようです。「早くいらっしゃい」と右手を揚げて呼んでいるようなフクロウ男、左右非対象なクモ、花の蜜を求めて突進しているようなハチドリ、ナスカ人が空の勇者と信じたコンドルなどに加えて長方形や三角形などの図形を見た時、それらの大きさはもとよりその時代の測量技術の確かさに感心しました。天に上って上から見下ろしながら描いたのではなく、全員が大地に足を付けながら描いたのです。どんなにか優れたリーダーがいたことでしょう。いったい誰が、なぜ、何のためにに加えて、「どうして」もこれからの研究課題に加えて欲しいものです。
 また、紀元後約800年にわたって栄えたナスカ文化の土器が時代別に展示され、土器の変化の中からその時々の人々の生活風景が伝わってくるようでした。投石器として用いた黒曜石やビーズのネックレス等からナスカ人は北や東の国々と交易があったそうです。ものづくりの技術力の高さはもとより人々の生活の営みが古代からあまり変化していないことに驚かされました。2年間のうちペルー旅行をどこかで計画しましょう。Wさんが調べた結果、サンタクルスからマチュピチ遺跡2泊3日の旅は599ドルよりとなっています。さて、ナスカ遊覧飛行を加えるといくらになるのでしょうか。


<見事なまでに図案化されたハチドリ>