サンファン周辺ドライブ(記W)

 日曜日にY先生親子にドライブに誘われ、サンファン移住地近辺を案内していただいた。
 サンファンの中心から、奥へは30Kmの地点までが日系人の農地でありその地点まで日本の援助で道も舗装されている。この30Kmの道の両側は、すべて農地であり家は数キロメートルごとにあり、隣の家が数キロ離なれていると聞いてきたのが大げさでないというのを実感した。サンファン学園にはこの30Km離れているところからも通っている生徒がいる。
 帰り道に30Km地点から、道をそれて数キロ入ったところの、Y先生の親しいMさんの家を訪ね、Mさんの移住の様子や農業の様子を、奥様ともども長時間歓談させていただいた。
 <Mさんの移住暦>
 29歳のとき(37年前)、この地に先に移住していた、実兄からの勧めで、福岡の家財産をたたんで、実兄の近くの土地を手に入れ移り住んだとのこと。
 移住当初の人たちは、ジャングルを自分で切り開いたようであるが、Mさんは、すべてボリビア人に一ヘクタール幾らと開拓を受け負わせたようである。 
 現在は、長男の方が後を継いでいる様子。
 サンファンの農家は、当初米つくりが主体であり、収穫、価格に波が大きいため、現在は数種類の作物を作っているとのこと。特にサンファンは養鶏が盛んで、ボリビアの70%の生産にまでなっており、安定した収入源になっている。また、みかん・オレンジ等も特産らしい。果実は近年他地域のボリビア人も作るようになったが、鶏糞を多量に使用するサンファンのものは、糖度が高く差別化されているとのこと。
 Mさんのところは、養鶏を数万羽行っているほか、マカデミアナッツも近年出荷を始めたようである。どちらも、実作業はボリビア人に委ねており、養鶏は何人もが住み込みで働いており、マカデミアナッツは、収穫時期に収穫量(拾い集めた量)に応じた報酬を与えることで人手を確保している。

<産卵が始まるまでの5ヶ月間の飼育状況>

 Mさんは、花つくりが趣味で、いろいろなところから入手した蘭を栽培していた。また接木が得意で一本の木にいろいろな色の花を咲かせている。
 最後に、われわれのサンファンでの宿舎の裏がパークゴルフ場になっており、毎週これに参加している、Mさんに、卵、みかん、ザボン、アボカドを食べきれないほど持ってきていただいたことを付け加えておく。大きなザボンは直径20Cmほどあり、サッカーボールほどある。また、アボカドも直径10Cmと日本で見るものの数個分の大きさでどちらも美味であった。

<Mさんの庭の蘭>