サンファン移住地の成人式(記H)

 日本では、夕張市の成人式が取り上げられ、今どきの若者の力も捨てたものではないという報道がされていました。市の財政が破綻状況にあり、成人式のための予算はたったの1万円きりしかなかったけれど、若者達が実行委員会を立ち上げ様々な形で呼びかけたら、なんと寄付金が200万円以上になったとのこと。手作りの成人式にしたため、予算もあまりかからずに出来たので、残金は来年度以降の後輩達に受け継がれることになったと報じられていました。その気になれば若者も底力をもっていることを証明したニュースでした。でも、他の場所では、混乱はなかったのでしょうか。

 さて、こちらボリビアでも各移住地ごとに成人式が行われています。以前は、どの移住地も1月15日に行っていたようですが、挨拶係りの領事が一日に3箇所も廻るのは大変とのことで、現在は3日に分けて行われているようです。今年は、13日(土)がオキナワ、14日(日)がサンタ、15日(月)がサンファンの順で行われました。
実は、私は年末・年始の大旅行で風邪を引き発熱、悪寒、頭痛、吐き気、咳や痰などの症状が長く続き、ついに医者に見てもらう羽目になりました。我がマンションの隣は日系の医者なのですが、噂によるとこのドクターは最近はあまり病院には顔を見せないとのこと。「胸がゼーゼーします」とか「夜中に、咳が止まりません」など、到底現地人の担当医にスペイン語では言えそうもないので、Wさんが高山病でみていただいたN医師を訪ねることにしました。N先生は、聴診器を当てるなり「気管支炎にかかっています。無理をせず大事にしてください」と4種類の薬を出す処方箋を書いてくださいました。こちらは、完全に医薬分業の国ですからFARMACIAと書いた看板がブロックごとにあるほど、薬局が多いのです。そんなわけで、8日からの1週間は薬を飲んで静かに寝ていました。
 
サポーターのWさんが、「サンファンからメールで成人式に招待するってよ。元気になったら出席すると返事しておいたから。」と枕元で伝えてくれました。どうにか、熱が下がって食欲が出てきた土曜日にそのメールを見て驚きました。なんと、成人式のお知らせの下に「お祝辞をお願いします」と加えてあるではありませんか!ボーとした頭で何を言ったらよいのか考えました。当然ひらめいたのは日本で初の宇宙飛行士向井千秋さんが著書のなかで語られた言葉でした。それは、宇宙飛行士になる為の4つの条件です。
 1 得意な分野を持つこと
 2 英会話に親しむこと
 3 よく運動し、元気な体をつくること
 4 友達とうまくやれること、すなわちチームワークを大切にできること 
この言葉は、どんな職業についても大切なことではないでしょうか。当日は、依頼通り5分以内にまとめて話すことができ安堵しました。

式典の後に持たれた、家族全員を交えての祝賀会では、私達は振袖姿のお嬢様たちの前に座り、彼女達と「自分の好きなこと」「やりたいこと」等について話しました。私の目から見た若者は、1世の血を引き真面目で勤勉そうに見えましたし、自分の個性を大事にしながら自分の夢に向かって歩んでいるようにも見えました。ところが、サンファンの長老たち数名と話したら、「今どきの若者は甘やかされすぎて自分勝手だ」とか「便利を覚えて、苦労を嫌う」とか厳しい意見が出されました。いつでも、何処でも、大人は若者に対して「今どきの若い者は」と言い続けてきたのかもしれませんが。でも、これら長老たちが「若い人にサンファンに残って欲しい。跡を継いで欲しい」願っていることは確かです。
<新成人と来賓との記念写真>
 


 日本では、夕張市の成人式が取り上げられ、今どきの若者の力も捨てたものではないという報道がされていました。市の財政が破綻状況にあり、成人式のための予算はたったの1万円きりしかなかったけれど、若者達が実行委員会を立ち上げ様々な形で呼びかけたら、なんと寄付金が200万円以上になったとのこと。手作りの成人式にしたため、予算もあまりかからずに出来たので、残金は来年度以降の後輩達に受け継がれることになったと報じられていました。その気になれば若者も底力をもっていることを証明したニュースでした。でも、他の場所では、混乱はなかったのでしょうか。

 さて、こちらボリビアでも各移住地ごとに成人式が行われています。以前は、どの移住地も1月15日に行っていたようですが、挨拶係りの領事が一日に3箇所も廻るのは大変とのことで、現在は3日に分けて行われているようです。今年は、13日(土)がオキナワ、14日(日)がサンタ、15日(月)がサンファンの順で行われました。
実は、私は年末・年始の大旅行で風邪を引き発熱、悪寒、頭痛、吐き気、咳や痰などの症状が長く続き、ついに医者に見てもらう羽目になりました。我がマンションの隣は日系の医者なのですが、噂によるとこのドクターは最近はあまり病院には顔を見せないとのこと。「胸がゼーゼーします」とか「夜中に、咳が止まりません」など、到底現地人の担当医にスペイン語では言えそうもないので、Wさんが高山病でみていただいたN医師を訪ねることにしました。N先生は、聴診器を当てるなり「気管支炎にかかっています。無理をせず大事にしてください」と4種類の薬を出す処方箋を書いてくださいました。こちらは、完全に医薬分業の国ですからFARMACIAと書いた看板がブロックごとにあるほど、薬局が多いのです。そんなわけで、8日からの1週間は薬を飲んで静かに寝ていました。
 
サポーターのWさんが、「サンファンからメールで成人式に招待するってよ。元気になったら出席すると返事しておいたから。」と枕元で伝えてくれました。どうにか、熱が下がって食欲が出てきた土曜日にそのメールを見て驚きました。なんと、成人式のお知らせの下に「お祝辞をお願いします」と加えてあるではありませんか!ボーとした頭で何を言ったらよいのか考えました。当然ひらめいたのは日本で初の宇宙飛行士向井千秋さんが著書のなかで語られた言葉でした。それは、宇宙飛行士になる為の4つの条件です。
 1 得意な分野を持つこと
 2 英会話に親しむこと
 3 よく運動し、元気な体をつくること
 4 友達とうまくやれること、すなわちチームワークを大切にできること 
この言葉は、どんな職業についても大切なことではないでしょうか。当日は、依頼通り5分以内にまとめて話すことができ安堵しました。

式典の後に持たれた、家族全員を交えての祝賀会では、私達は振袖姿のお嬢様たちの前に座り、彼女達と「自分の好きなこと」「やりたいこと」等について話しました。私の目から見た若者は、1世の血を引き真面目で勤勉そうに見えましたし、自分の個性を大事にしながら自分の夢に向かって歩んでいるようにも見えました。ところが、サンファンの長老たち数名と話したら、「今どきの若者は甘やかされすぎて自分勝手だ」とか「便利を覚えて、苦労を嫌う」とか厳しい意見が出されました。いつでも、何処でも、大人は若者に対して「今どきの若い者は」と言い続けてきたのかもしれませんが。でも、これら長老たちが「若い人にサンファンに残って欲しい。跡を継いで欲しい」願っていることは確かです。
<新成人と来賓との記念写真>