ウユニ塩湖(記C)

12月29日(木)移動日
 イグアスの滝の観光を終えたこの日は、朝から3つの飛行機を乗り継いで、ボリビアの首都ラパスに到着しました。
一日中座りっぱなしで皆かなりぐったりしていましたが、その日の夕方から、バスで12時間かけて、次の目的地ウユニ塩湖に向かいました。
パラグアイからの搭乗>

 このバスが、今回の旅行で1,2を争う思い出になりました。
地元の人や観光客が乗る長距離バスは満員で、子供は乗車券を買わずに?バスの床で寝ていました。Wさんの隣には、地元のでっかいおばさんが座り、Wさんは小さくなっていました。どんな状況にも平気そうなWさんもこれにはまいったようです。(まあ、疲れからそれよりつらそうなHさんもいましたが・・。)
 そんなこんなで次の日の朝、ようやく塩湖の出発点であるウユニ町に到着です。
 ウユニ塩湖は、ボリビアの南西の高地に広がるその名の通りの塩の湖です。南北100Km、東西250Km、その面積12000平方Kmの広大なものです。(群馬県の面積が、6363平方Kmなので、その約2倍)
 1000万年ほど前、ボリビアを含めるアンデス山脈は海の底だったそうです。地殻変動による隆起でできた山脈で、そのアンデス山脈地帯にあるこの湖は海水を閉じ込めたまま隆起して、その後この地の激しい乾燥が全ての水を乾燥させ、現在のような塩湖を作り上げたようです。

12月30日(金)ウユニ塩湖
 ウユニ塩湖は”あいのり”(フジテレビの番組)が選ぶ「これまでに行った絶景のベスト1」に選ばれたほど、すばらしい場所ということで期待していました。かなり疲れがたまった中、しばらくホテルで休んでから塩湖へ向け出発です。
 まずは昔の鉄道の跡を見てから、1時間ほどかけて塩湖に向かいました。
<錆び付いた列車の残骸 ここも観光地??>

 たどり着いた塩湖は、一面の白!白!白!  このすべてが塩だと思うと本当に不思議な気持ちがしました。
 塩湖に向かうまでの道はがたがたで四輪駆動車でないとだめでしたが、塩湖に到着すると地平線の彼方まで白一色で、まるでアスファルトのようにまっ平らで、遠くのほうには、前日少しだけ降った雨が鏡のように山を映しだしていました。もう少し水が多かったら、もっとすばらしい景色だったのだろうな・・。と少し欲張った気持ちになりました。
<この塩の上を時速100Km以上で走る。殆ど他の車には合わない。遠くの山は150Km以上も先か?>

 塩湖の中には、塩だけでできたホテルが2つあるそうで、私たちはそのうちの1つをおじゃましました。壁や地面だけでなく、椅子や机もすべて塩でできている、真っ白なホテルはなんだか夢の国に来たように感じさせてくれました。
<塩のホテル 屋根以外は全て塩 部屋数10くらい トイレ使用量5Bs=¥70 観光客は20人程度>


 その後40分ほど走るとたくさんのサボテンの咲く魚島へ着きました。ここで運転手兼ガイドさんの持ってきてくれた材料で、サンドイッチのランチです。ただ、私たちはイグアスから、いきなり標高3760mの高さのウユニ塩湖に来てしまったため、全員が高山病の症状を訴えていました。ごはんを1口食べるとドキドキし、2口食べると息が切れ、3口でもう死にそうになるのです。サンドイッチは1人1つ食べましたが、この日の食事はそのくらいで、ほかにはまともなものは食べずに過ごすことになりました。また、少し動くと苦しくなるので、あまり歩かずに過ごしました。T夫妻のみ島の頂上目指して歩き始めましたが、途中で断念。ボリビアの旗がたなびいている場所にはたどりつきませんでした。頂上に行けば、360°の塩湖のパノラマが見えるというのに、残念!!
<サボテンの咲く鳥島 (島全体が珊瑚礁で出来ている。もとは海の底)>

 というわけで、ランチ後のんびりしていると、隣の車のガイドさんが、本格的なランチを作り始めました。コンロや鍋を持ち込んで、現地の穀類を炊き、肉を焼きと、初めて見る向こうの人の料理風景に、思わず見入ってしまいました。
隣の車の屋根には大きな荷物(テント?)が積んであるので何日間の旅行か聞いたら、2泊3日と言っていました。2泊3日だと塩湖の反対側のチリの国境まで行ってフラミンゴの大群を見ることが出来るということです。それにしても、世界的に有名なウユニ塩湖の観光の目玉の魚島に集まっている車が20台ほどというのは驚きです。
<ランチの準備をしている車の列  半数ほどは宿泊の装備を持っている>

<帰り道 エンコしている車に出会った。遠くに見える車がエンコ車>

 塩湖から帰ってからホテルでしばらく休んでから夕方8時発の夜行バスでラパスへ向かいました。途中で運転手が何度も車を止め、点検していました。バスのタイヤに異常??が。無事たどりつけるか、不安になりました。
 ちなみに、この日一日、Hさんは、いつものとおり疲れからくる吐き気に悩まされ、専用車の中でぐったりしていました。
<ウユニ町郊外のリャマの放牧>