サンタクルスは今雨季(記H)

 今年になってから雨続きで、青空がのぞいた日は数日しかありません。サンタは130万都市ですが、ライフラインが完備しているとはいえず、大雨が降ると道も渡れないほどの水溜まりがあちらこちらにできます。この頃、Wさんと「長靴を買おうか」と相談しています。
<サンタの街中の道路>

 もっと大変なのはオキナワ移住地です。オキナワはリオ・グランデという川より8mも地盤が低く、此の度の大雨で洪水に見舞われました。畑や水田だけでなく、床上浸水になった日系の家も少なくなく更なる被害が心配されています。サンタに降った雨は1週間後にはオキナワへ流れ込むそうですので、昨日、おとといと雷を伴う大雨でしたから、またまた心配です。
 ボリビアのところどころ洪水が起き、連日テレビで放映されています。茶色い水がうねりながら流れていきます。ボリビアの公立学校はこの洪水と蚊によるデング熱の流行のため、始業式・入学式が1週間延期され12日になりました。私は、5日に予定されていたヌエバ校の入学式の後に保護者へ講演会する予定でしたが、オキナワ第一と第二を結ぶ道が通れないため、最初は出張を延期にしていましたが、ついに行くことを断念して今月は中止としました。
<現地の子どもと動物園の前にて>

 ですから、今月は3週間サンタ校に勤めることになりました。サンタ校は土曜日が一日授業ですから、原則的に月曜日を代休としています。その休みを利用してサンタ市立動物園に行きました。考えていたより多くの動物がいて驚きました。南国のカラフルな鳥が籠の中だけでなく、自然の森に放し飼いにされているのは観察しているだけで時間の経つのも忘れてしまいました。でも、手足だけでなく、洋服の上からも蚊に刺され「あっ、デング熱に気をつけなければ」と言いながら、その森を後にしました。
<南国の鳥 PARABA ROTA>

始めてみたアルマジロは硬そうで兜のような甲羅と対照的に柔らかそうでピンク色した首から上が印象的でした。檻の中を隅から隅にかけて走るのが速く、以前、北京動物園でみたパンダを思い出していました。パンダもじっとしていないのですよ。そして、小さくて黒い目は愛らしく、ぴょこんと立っている柔らかそうな耳を見ていると、「ボリビア人は、なんでこの動物を食べるのかしら」と不思議に思いました。
<可愛いアルマジロ

また、夢を食べるといわれるバクを初めて見ました。体長はカバの半分ぐらいあり、調度昼寝中でしたので体に手を当ててみましたら、馬の体よりずっと硬いものでした。仲良しのイノシシと一緒に昼寝というのも、大きな体に似合わず愛らしく思いました。
<イノシシの子どもと仲良く昼寝のバク>

ボリビアの国鳥であるコンドルは、高さ10mくらいの檻に入れられ姿勢をピンと正して止り木に足をかけ、なかなか飛びません。体長が1m30cmくらいなので、重すぎるのかと思っていましたら、ようやっと飛び立ちました。大きな羽を広げて飛ぶ姿はまるで百獣の王ならず、百鳥の王でした。アンデスの山を勇壮な姿で飛ぶコンドルを見たら、きっと子どもを運んでくるコウノトリと間違えてしまうかもしれません。
<コンドル 岩山の上へ飛び上がる瞬間>