教会めぐり 2日目 8月5日(日)(記H)

 真夜中の2時に出発のフロータに乗るために、私たちはバス停へ言われたとおり1時45分に行った。待っていた人は私たちの外には、毛布で全身をくるんだ男女3名のみ。スールの吹く寒い中で待つこと45分、バスは2時半に来た。3人は「寒い、寒い」を連発しながら3時に出発したフロータに揺られて7時に次の町サン・イグナシオ(San Ignacio)へ到着。
<幅広のリクライニングシートがあるフロータ>

 ホテルに荷物を預けてから次の行動を考えようとHotel San Ignacio へ行ってみると幸いチェックインが出来た。朝食後、町の中心部にある教会を訪問。1748年創建の教会は、土壁でぬられ内部は木造というのは、前に見た2つの教会と同じ。この教会はチキタニア地方で一番大きくてきれいだそうだが、改築されすぎているとの理由で世界遺産ではないそうだ。
 明日がボリビア独立記念日なので、生徒達が市長さん他来賓の前をパレードしていた。San Ignacio 中の小中学生が集まった模様で、すごい人数の子どもたちだった。それぞれの列を教師が引率しているのだが、列はあってなきがごとく、オリンピックの閉会式における外国人選手の行進のようなものだった。
<平均出生率9名??のボリビアの子どもたち>
 町の規模の割には、大勢の生徒が集まっていた。

 私たちは、長時間のバス移動の疲れもなんのその、すぐに3つの教会めぐりに出掛けた。休日で旅行社は閉まっていたが、幸いTAXIを頼むことができ、一人100Bs(1,500円)で走行距離180Kmの道をぐるりと廻って、
1.サン・ミゲル(San Miguel)
2.サン・ラファエル(San Rafael)
3.サンタ・アナ(Santa Ana
の3つの教会を訪問した。
 いずれの教会も世界遺産に登録されていて、17世紀から18世紀に建てられたもの。バロック音楽祭には、世界中から人が集まると、パンフレットには書いてあったが、どこの教会でも外国人旅行者らしい人には、あまり会わなかった。
最初訪れたサン・ミゲル教会では、午前の部の演奏が行われていた。Santa Cruz というセミプロによるリコーダーの演奏で、曲目はバッハのソナタに始まり、ビートルズのYesterday やジャズも飛び出し楽しい音楽会になった。また、リコーダーの優しい音色に旅の疲れがいやされ、明日からの力を頂いた。
<1721年創建のサン・ミゲル教会>

<7人の素晴らしいハーモニー>

 二つ目のサン・ラファエル教会では、4人兄弟の子どもたちの案内(強制的まとわりつきの)で教会内部を静かに見ることが出来ず、彼らの相手をしながらTAXIに乗り込もうとしたら、いっせいに「1ボリ、1ボリ」と金をせびって来たので「お金は上げません。アメを上げましょう。」とお菓子を配った。きっとこの子たちは学校へも行けず、ハダシで次の客を待っているだけなのだろう。
<1696年創建のサン・ラファエル教会>

最後に訪れたサンタ・アナ教会では、セントロの公園にさえ人っ子一人居らず「みんな何処へ行ったの?」と呼びたくなる静けさだった。ボリビアでは、12時頃から14時半頃まで昼休みはどの店も閉まり、家族一緒に朝食をとるのが通例である。人々は食事後、シエスタという昼寝をする。きっとこの時間は、皆昼寝をしていたのかもしれない。
<サンタ・アナ教会>

 夜8時30分から、サン・イグナシオ教会でのコンサートに行った。小さな子の独奏を手始めに学生たちの演奏が行われた。コンセプシオンでの演奏会のように、プロの演奏を期待していたが、残念ながら学生の演奏のみであった。
<5歳の子どものバイオリン>