オキナワ移住地の水害(記W)

 ここボリビアは、12月から3月の4ヶ月間が雨季である。昨年は、オキナワへの道が冠水して2月は出張することができなかった。また、畑の見回りに出た父子が水にはまり亡くなるという悲しい出来事もあった。 
今年は道が冠水する事もなく、出張も予定通りできたので水の被害もさほどではないと思っていたが、実際は昨年よりひどくリオ(川)・グランデの堤防の決壊でオキナワでは畑の半分以上が水に浸かってしまったとのことである。3月18日 オキナワへ行ったとき、Iさんに水害の状況を見に連れて行ってもらった。街をちょっと外れると道も畑も水がいっぱいだった。
<冠水した道を4駆で行く>

<決壊した水の通り道は、すべて湖のようになってしまった。見渡す限り水が続いている。>

 Iさんの畑も大部分が水に浸かりほとんど収穫が見込めないとのこと。これから水が引いたら、道と畑を整備し直し、裏作の小麦作りで忙しくなるとのこと。「今年は、それに期待するしかない」と言っていた。水が引くまでは、何もやりようがないので今は好きなゴルフをして気を紛らしているようである。
 運よく水に浸からない畑では、トウモロコシと大豆の収穫が始まっていた。大型のトラクタで刈り取り併走する運搬車へ滝のように積み込む。この大型機械の中はどうになっているのだろうか?このブラジル製の機械で、トウモロコシを刈りとってから、皮をむき、そして一粒一粒の実にして運搬車へ流し込むのだ。日本の小農法に慣れてきた私には、壮観の一語につきる風景であった。
<トウモロコシの収穫風景>

<運搬車からトラックへの積み替え>

<実がぎっしり詰まったトウモロコシ>

 家が水に浸かってしまったボリビア人は幹線道路まで出てきて、テント暮らしをしている。ボリビアでは、この様な人たちへ行政が結構な援助をしてくれるらしい。中には、援助を目当てに家が水に浸かっていないのに、道路に出てきて生活している不届き者もいるとのこと。 
<道路でのテント生活>