コーヒーの実は甘いのです(記H)

 ここ数年、日本ではコーヒーが値上がりして、コーヒー愛好家には辛いことでしょう。私もコーヒー党で一日にマグカップ4杯を飲みます。高崎には炭火焙煎の有名店「大和屋」があり、そこでは安いコーヒーが2年前には100g480円していました。ブルーマウンテンともなると820円もしていました。こちらでも物価が高騰していますので、コーヒーも値上がりしましたが、100gたったの120円で買えるのです。ユンガス地方という高地で生産されている豆が良質なのだそうです。ボリビアへ来てから、いくつか試してみましたが、アレキサンダーの豆が濃くも香りも最高です。
<SさんとAさんの案内で見学できました>

 JICAではプロジェクトを組んで専門家を中心にボリビア人が自活できるように支援しています。私が知っているところでは、医療プロジェクト、畜産プロジェクト、水プロジェクト、算数プロジェクトそしてコーヒープロジェクトなどがあります。3月26日サンファン出張中に、隣町ヤパカニに住む青年から「コーヒー農園見学ができますよ。」というお誘いを受けました。ブラジルはロンドリーナから専門家が年に3回ヤパカニへ来て、コーヒー栽培の指導をしているそうです。「まだ、若い木ですが」と言いながらS専門家は農園へ案内して下さいました。CEPACというこのプロジェクトには8名のボリビア人が中心となり、・生産倍増・経費半減・輸出可能な品質確保・採算の見合う原価・安い売値でも利益を上げる・病虫害から守る対策などの目標を掲げて標高445mの高台で栽培しています。
<赤く色づいたコーヒーの実>

 2月からの大雨で途中の橋は崩れていました。普通車に乗っていった私は無事通れるか心配しましたが、バウンドをしながらどうにか川を渡れました。Sさんが指導を始めて5年目になるそうで、1年目の木から5年目の木まで見せていただきました。良質なコーヒーは標高が高いところで作られるのでユンガスに比べて、ヤパカニはあまり適していないのだそうです。でも、ブラジルより生産コストが安いので輸出できるくらいのコーヒーを作りたいと聞きました。コーヒーにとって一番怖いのは「さび病」だそうで、この病気が蔓延したら次の年も収穫は0になってしまうそうです。また、6月の霜も恐ろしく6年から9年に一度はこの霜で畑が全滅になるそうです。なんでも、農産物は自然との闘いですね。
<崩れた橋>

 農園見学へ行く前にKさんに美味しい喫茶店に連れて行ってもらいました。Kさんと現地のボリビア人の発案で3ヶ月前にオープンした喫茶店です。スタバのような深緑が基調でテーブルクロスも看板も緑でした。Kさんが日本の友達に依頼してデザインしてもらったという看板はボリビアにはないお洒落なものでした。そこでは、ボリビアへ来てから初めてアイスコーヒーそれも薫り高いコーヒーが飲めました。ボリビアの皆様ぜひヤパカニへお越しの節はお寄り下さいね。
<素敵なデザインでしょう>