ヌエバ・エスペランサ小中学校 運動会(記W)

 ヌエバエスペランサ小中学校の運動会が6月14日(土)に行われた。今週は雨が降り続き、天気が心配されたが、幸い朝から青空になり絶好の運動会日和となった。
 この学校は、オキナワ第2移住地に有り、約15Km離れている第3移住地からも生徒が学校車で通っている。午前中のスペイン語の授業は、現地のボリビア人生徒約90名と一緒の授業である。午後の日本語授業は週4日だけ日系人の小中学生29名が複式学級で学んでいる。どの生徒も、日本語とスペイン語バイリンガルである。
 運動会は、赤組、白組、青組、3組に分かれての対抗戦形式で進められた。もちろんボリビア人生徒も全員参加の運動会である。
<準備体操はストレッチで>

<騎馬戦>
 5年生から8年生までの男女混合の騎馬戦では赤、白、青組が同時に参加しての帽子の取り合いである。取った帽子の数で得点を争う。

 昼食は、PTA、婦人会の手作りの美味しい巻き寿司と赤飯の入った日本食のお弁当を頂いた。昼食後の種目は、幼稚園児を含む日系人生徒全員とボリビア人生徒7・8年生によるバンダで始まった。日本の学校が鼓笛で始めるのと同様である。

 一世のおじいさんとおばあさんが参加する「まんじゅう食い競争」(パン食い競争ではないので、お饅頭が ぶら下がっている)や生徒の家族4名(例えば、生徒、父、母、祖父)で競う「親子リレー」そして、婦人会による「千変万化」(最初の走者は三輪車で走って行き、洗濯物を綱に干します。次の走者は障害物を潜り抜けた後で、長靴を履き傘を広げます。その後、サンダルに履き替えてバレーボールを受けてゴールとなります。)などが行われ、地域全体で盛り上げるよう工夫されている。
ボリビア人のお母さんチームも参加しての障害物競走 「千変万化」>
 長靴履いて傘差して、傘はもうボロボロ

<5本綱引き>
 通常の綱引きと異なり、5本の綱を自軍に何本引き入れるかで勝負する。

<合同演技「オキナワ伝説」>
 ボリビア人生徒と日系人生徒に加え地域の方々の参加協力を得た合同演技「オキナワ伝説」は、移住地の子どもたちに、琉球王国の子孫であること、激しい沖縄戦を乗り越えてきたこと、そして今ボリビアの大地にたくましく根を張っていることを、演技を通して子どもたちに自信と誇りを持ってもらいたいという意図で、沖縄県派遣遣教師のHさんが構想されたものです。 1時間以上にわたる歴史絵巻はウチナーグチ(沖縄方言)で進められ、正直言って分からない部分もありました。でも、配られた解説を頼りにミュージカルを楽しみました。
琉球王国
 地域の人たちも参加した王様の行列

<婦人会も参加のエイサー>

ボリビア人も一緒に空手の演技>

<移住当初のジャングルの伐採風景>

<3匹のシーサー>
 手前のシーサーは、今年初めてお目見えする子どものシーサーです。婦人会の皆さんが一ヶ月掛けて作り、ようやく運動会の前日に出来上がったとのことです。

 進行のアナウンスも全て生徒達を中心に日本語とスペイン語両方の言語で行い、観客に分かるように解説されました。このように、日系人ボリビア人が融合した手作りの運動会は、きっとボリビア人にも受け入れられるもので、移住地の理想的な姿だと思った。